昔大量に集めたビデオテープを、一発で処分する方法はないだろうか。そのようにお考えの方も多いことでしょう。
今や、映像を見たりテレビを録画したりするのはブルーレイやDVDが主流。ビデオテープは過去の産物になってしまいました。
そこで今回は、手間をかけずにビデオテープを処分する方法や、ビデオテープの中身をデータ化する方法、処分費用の相場などを詳しく解説します。捨てるよりもお得になる方法も紹介するので、ぜひ捨て方の参考にしてください。
個人情報に注意!ビデオテープを処分する前に
VHSの愛称で親しまれてきたビデオテープ。捨てる前に注意すべき点は、個人情報の漏洩です。万が一、ゴミ集積所の目立つ場所に置いておけば、誰が見ているかわからないうえに、悪徳業者などの第三者に持ち去られてしまう可能性があります。
特に、家族との思い出が保存されているホームビデオなど、絶対に見られたくないビデオテープは、捨てる前に中身を削除するのが賢明です。
ここからは、ビデオテープの中身を消去する方法を解説します。
磁気テープを切る
ビデオテープ本体にある磁気テープをハサミやカッターで切ると、ビデオテープの中身をコストをかけずに消去できます。
磁気テープの簡単な取り外し方は以下の通りです。
- ビデオテープを裏にして5箇所固定されているネジを外す
- ビデオテープを表面に向けて上部カバーを外す
- 磁気テープを取り出す
- 磁気テープをカットする
ただし、磁気テープは切れても修復が可能なため、一か所だけをカットしても意味がありません。そのため可能な限り細かく裁断することが大事です。
なお、カットした磁気テープは、多くの自治体で可燃ゴミに分類されています。
磁気力で映像を見えにくくする
磁気テープに強力な磁気を近づけると、ビデオテープの映像を見えにくくする効果があります。
ビデオテープは、磁気を利用してデータが記録されているため、他の磁気、特に強力な磁気を長時間近づけておくとデータが乱れる仕組みです。
ただし強い磁気を近づけても、ノイズや画像の乱れが起きる程度で、完全に中身を消去することはできません。
とはいえ、個人情報の漏洩を防ぐ一つの方法としては有効なので、磁気テープをカットするのが面倒な方は試してみてください。
なお、磁気の中でもっとも強力なのはネオジム磁石だと言われています。家電量販店やホームセンター、東急ハンズなどで、600円~1,500円程度で手に入ります。
コストを抑えながら情報漏洩のリスクを減らしたい方はぜひ検討してみましょう。
ビデオテープを気軽に処分する6つの方法
ビデオテープは基本的に自治体の一般ゴミとして、指定日・指定場所に自分で搬出して処分できます。
ただ、ビデオテープのゴミの出し方は自治体によって異なるため、事前に自治体のホームページで確認するか、窓口に相談しましょう。
また、ビデオテープの適切な処分方法は、テープの状態やその内容、処分にかけられる時間などによっても変わります。自治体を利用する以外にもお得に処分できる方法があるので、状況に合わせた判断が必要です。
処分方法 | 費用相場 |
自治体の一般ゴミ | 無料 |
自治体の粗大ゴミ回収 | 200円~500円/ダンボール1箱 |
リサイクルショップの買取に出す | 50円~1,500円/1本(買取金額の相場) |
フリマアプリに出品 | 500円~2,000/1本(出品価格の相場) |
譲渡する | 基本的に無料 |
不用品回収業者 | 積み放題プランで15,000円~ |
上記の表を見るとわかるように、処分方法ごとに費用も異なります。処分方法選択時のポイントは、費用と手間の両面から考えることです。それでは、ビデオテープの処分方法を詳しく見ていきましょう。
自治体の一般ゴミに出す
ビデオテープは、基本的に自治体の一般ゴミとして無料で出すことができます。
一般ゴミの概要は以下の通りです。
一般ごみとは、日常生活に伴い家庭から排出される小型の可燃物をいいます。台所から出る生ごみ類や紙類・布類・小型プラスチック製品が該当し、その他にも靴やカバン・ビデオテープなどの小型可燃物も含まれます。
(引用:大阪府枚方市ホームページ)
ビデオテープは硬質プラスチックですが、破砕(はさい)処理過程でテープが巻きついて故障の原因になる恐れがあるため、例外的に可燃ゴミに出すよう指示している自治体も多いようです。
例えば、分別方法は以下のように市・区ごとに異なります。
新宿区 | 可燃ゴミ |
豊島区 | プラスチック類 |
町田市 | 不燃ゴミ、リサイクル広場に無料で持ち込める |
さいたま市 | 可燃ゴミ |
千葉市 | 可燃ゴミ |
このように、東京23区内でもビデオテープの分別方法がまちまちです。そのためお住まいの地域では、ビデオテープが何ゴミに分類されるか事前に必ず確認し、指定日・指定場所へ正しく搬出しましょう。
自治体の粗大ゴミ回収
ビデオテープの本数が多く、ダンボールに入れて捨てる場合は、自治体の粗大ゴミ回収に出す方法もあります。
自治体では、ゴミの大きさが一辺30cmもしくは50cmを超えると粗大ゴミ扱いになる傾向です。中には、一辺の長さが90cmという例外もありますが、ダンボールに入れてまとめて捨てる際は、自治体の粗大ゴミ回収窓口に一度相談してみるのが良いでしょう。
ただし自治体の粗大ゴミ回収は、一度で回収できるダンボールの数が決まっています。そのため、ビデオテープの本数によっては断られる場合もあるため、注意が必要です。
リサイクルショップの買取に出す
捨てるのがもったいないビデオテープをお持ちの方は、リサイクルショップの買取サービスに査定を依頼するのも一つの方法です。
特に、ミュージックライブやアイドル・ジャニーズ、スタジオジブリなどのレアなVHS、DVD化されていない作品は、高価買取を狙えるかもしれません。
店舗に持ち込むなら「ハードオフ」、宅配買取なら「あおば堂」や「買取大臣」などがあります。リサイクルショップの中には、希少価値の高いビデオテープをホームページに掲載している場合もあるので、気になる方はチェックしてみましょう。
ただしビデオテープの買取条件は、年々厳しくなっているのが現状です。邦画や洋画などの一般的なジャンルはほとんど値段がつかないことの方が多いでしょう。
また、1975年にソニーが発売した家庭用ビデオテープの規格ベータマックスは買取対象外で、日本ビクターが規格化したVHSのみが対象など、条件はそれぞれです。
フリマアプリに出品
リサイクルショップで買取を断られたり、買値がほとんどつかなかったりしたら、フリマアプリに出品するのも一つの方法です。
フリマアプリは必ず売れるとは言い切れませんが、自分で出品価格を決められるため、手放すときの後悔があまりありません。
人気の「ラクマ」では、ミュージックライブが900円代、ディズニーアニメのVHSがシリーズ14巻のセットで4,000円代となっています。
このように、単品からシリーズものまで幅広く出品できるので、少しずつ手放すのも良いでしょう。
ただし、送料は出品者側の負担になることが多く、梱包作業も発生するため、ビデオテープの本数が多い場合は負担が大きくなる可能性もあります。
譲渡する
値段がつかないビデオテープは、無料で第三者に譲るのも一つの方法です。
例えば知人に限らず幅広く周知したいのなら、無料の広告掲示板「ジモティ」を利用する方法があります。
ジモティは不用品を譲ったり貰ったりできるサイトで、相手と直接合って受け渡しすることが可能です。相手が遠方なら配送もでき、交渉次第では譲る側の送料負担をなくせます。
また、アプリをダウンロードすれば誰でも登録可能で、手数料がかからない、梱包の手間が省けるなどの点も魅力です。
ただ、交渉が成立するまで時間がかかることが少なくありません。相手と音信不通になるといったトラブルも起こり得るため、最新の注意が必要です。
不用品回収業者
大量にある不要なビデオテープを一度で捨てたい、他で処分を断られたといった場合は不用品回収業者に依頼する方法もあります。
捨てるビデオテープが数本であれば簡単に処分できますが、ダンボールが5、6箱ある場合は手間と時間がかかってしまうでしょう。
その点、不用品回収業者はメールや電話一本で素早く対応してくれる場合が多いのが特徴です。
ただし、不用品回収業者の中には残念ながら悪徳業者も存在し、違法な営業をしている業者もまれにいます。予想もしていないトラブルに巻き込まれてしまう可能性もあるため、業者選びは慎重にしなければなりません。
ビデオテープをデータ化するには
子どものホームビデオや結婚式の映像など、思い出を捨てられない人も多いのではないでしょうか。
ここでは、ビデオテープの中身を残しておきたい人に向けて、ビデオテープをデータ化する方法をお伝えします。
ビデオテープをデータ化する方法は2種類あります。自分でデータにする方法と業者に依頼する方法それぞれについて具体的に解説しますので、ぜひ参考にしてください。
DVDプレーヤーを使用する
ビデオテープをデータ化するには、DVDに変換すればテレビやパソコンなどで再生可能です。ビデオデッキが顕在なら、あとはDVDプレーヤーを購入すればダビングできます。
もしビデオデッキが壊れていたり、すでに捨ててしまったりした場合は、ビデオデッキ付きのプレーヤーを購入する方法も。
ただし、金額は3,000円~40,000円まで幅広く、当然ながら機能性の高いプレーヤーほど高くなる傾向です。少しでも安く手に入れたい方は、フリマアプリを利用する方法もあります。
パソコンやSDカードに保存する方法も
ビデオテープの中身をデータ化するには、パソコンやSDカードに保存する方法もあります。
パソコンへ保存するにはビデオデッキの他にUSBケーブルや専用ソフトが必要です。保存したデータはDVDにダビングすることもできます。
また、SDカードへ保存する際は、ビデオキャプチャーや専用の接続ケーブルが必要です。比較的操作が容易なので、機械操作が苦手な方も気軽に利用でます。
このように、ビデオテープの中身を残しておく手段はいくつかあるので、ご自身が日頃利用する映像媒体に合わせてデータ化しやすい方法を選びましょう。
ダビングサービスを利用する
ビデオテープからDVDへダビングしてくれるサービス店舗もあります。例えば、身近な店舗でいうと「カメラのキタムラ」や「富士フイルム」、「ヤマダ電機」などが挙げられます。
DVDへのダビング作業が今回1度切りで、DVDプレーヤーを購入するまでもない場合はおすすめです。
また、ビデオテープが大量にある場合も手間をかけずにダビングできます。昔好きだった映画や家族との思い出が記録されてあるビデオテープをお持ちの方は、ダビングサービスを行っている店舗を探してみるのも良いでしょう。
手間を掛けずにビデオテープの処分をお考えなら
今回は、手間をかけずにビデオテープを処分する6つの方法を詳しく解説しました。
ビデオテープの入っているダンボールが1箱程度であれば、個人情報の削除にも、自治体のゴミ集積所へ持ち込みにも、それほど手間はかからないでしょう。
また、レアものやDVD化されていないビデオテープは希少価値があるため、高価買取を狙うのも一つの方法です。
しかし、ダンボールが10箱以上ある、ビデオテープ以外の不用品も処分したい場合は、『粗大ゴミ回収・不用品回収・ゴミ屋敷清掃パイオニア!粗大ゴミ回収サービス』をご利用ください。
粗大ゴミ回収サービスでは、作業員が自宅まで引き取りに伺い回収させていただくので、お客さまの手間は一切かかりません。
即日希望にも対応しておりますので、引越しや断捨離のタイミングに合わせてご依頼いただくことも可能です。
さらに詳しい情報を知りたい方は、電話やメール、LINEにてお気軽にお問い合わせください。
急に転勤が決まり、家族で引っ越しをすることになりました。
来てもらってから処分したものがどんどん出てきて予定よりも増えたのですが、全部引き取ってももらえたため、引っ越し準備がスムーズに行えました。