「廃油」の処分と聞くと、家庭ではあまり縁のない話な気がしませんか?
一般家庭で処分する廃油はサラダ油がほとんどですが、ファンヒーター、ストーブ、などの灯油やエンジンオイルなどの処分も必要になる時があり、案外、家庭でも廃油の処分をしなければならない機会は多いものです。
「廃油ってゴミに出せる?」「どこかで引き取ってもらえる?」といった疑問が解消できるよう、廃油ごとの異なる処分方法や、ルールを守らずに処分した時の、厳しい罰則までを解説していきます。
最後まで読んで廃油を正しく処分できるようお役立てください。
廃油ってどんな種類がある?
廃油は不要になった油のことで、揚げ物油など家庭から出る食用油、灯油、エンジンオイルから、工場などで使われる切削油や鉱物性油まで幅広い種類があり、事業に伴って排出されるものは、全て産業廃棄物になります。
中でも可燃性の高いものは、特別管理産業廃棄物として扱われ、処分するときには十分注意が必要です。
廃油の正しい処分方法10選【オイルの種類ごとの捨て方】
家庭からでる廃油は大きく分けて3つあります。
廃油の種類 | 分類 |
揚げ物で使った食用油 | 動植物油類 |
ファンヒーターやストーブの灯油 | 潤滑系廃油 |
車やバイクのエンジンオイル | 燃料油系廃油 |
食用油は日常使用することが多いので、処分方法を知っている人もいるでしょうが、灯油やエンジンオイルは、どうすればいいのか悩んでしまうことも。
ここでは、廃油の種類によって異なる、いくつかのオイルの処分方法を解説していきます。
- 家庭から出る食用油の正しい処分方法3つ!
- エンジンオイルの正しい処分方法4つ!
- 灯油の正しい処分方法2つ!
家庭から出る食用油の正しい処分方法3つ!
食用油を処分するのは、揚げ物で使い古した油を処分するときです。
きれいな油なら、240℃まで温度をあげても煙が出ませんが、何度も使って濁ってきた油は劣化が進み、不純物が残っていると、180℃くらいの温度でも煙が出ることがあります。
古い油の目安にするといいでしょう。
傷んだ油を使用すると、料理の味にも影響するので、早めに処分することをおすすめします。
廃油を自治体の燃えるゴミとして処分する
食用油は、自治体の燃えるゴミとして処分できますが、容器のまま処分するのはNGです。
油は液状のまま処分すると、ごみステーションで漏れ出したり、収集作業中に袋が破れて、周囲の迷惑になってしまいます。
自治体の燃えるゴミとして処分する場合は、新聞紙や布、キッチンペーパーなどに油を十分吸わせて、さらに染み込んだ油が、袋から出ないように、牛乳パックなどの中に入れてから、収集袋に入れると良いでしょう。
万一の発火事故を防ぐために、牛乳パックに水を流し込んでおくことをおすすめします。
市販の凝固剤で固めて処分する
最も多くの人が利用しているのは、油を固めて処分する方法です。
油の温度が熱いうちに、粉末を入れてかき混ぜるだけで、約1時間ほどで固まりますし、油が完全に冷め切る前に処理できるので、冷めるまで待つ必要がありません。
油が流れ出す心配もなくなり、そのまま燃えるゴミとして処分できます。
廃食用油の回収を利用する
自治体によっては、食用の廃油を積極的に回収している地域があります。
なぜなら、回収して適切に処理を行えば、軽油の代わりになるバイオディーゼル燃料や、石鹸などの資源として再利用できるからです。
葛飾区では、サラダ油、ごま油、オリーブオイルなどの植物性食用油の廃油を、液状のままペットボトルに入れ、中身が漏れないようにして、指定された回収ボックスに入れれば完了です。
葛飾区内に20箇所ほどの回収ボックスがあり、一部地元のスーパーマーケットにも設置されいます。
固める手間も費用もかからず処分でき、エコにも協力できる方法です。
名古屋市や広島市、加西市などでも無料回収してくれますよ。
エンジンオイルの正しい処分方法4つ!
エンジンオイルの交換をご自身で行う場合は、廃油を自分で処分する必要があります。
エンジンオイルの寿命は6ヶ月または5,000kmごとと言われているので、定期的に処分しなければなりません。
特に食用の油と違って、エンジンに使用した廃油は汚れがひどく、処分方法を間違うと環境破壊にもなります。
地域によって処分の方法が違うため、自治体のルールに沿って処分してください。
ホームセンターやカーショップに持ち込んで処分する
ホームセンターやカーショップなど、エンジンオイルを購入した店舗で、廃油を引き取ってもらえる場合があります。
中には無料で引き取ってくれる店舗もありますが、引き取りそのものを行なっていない店舗もあります。
廃油の処分を考えて、購入する時に店舗へ確認することをおすすめします。
ガソリンスタンドに持ち込んで処分する
ピットサービスのあるガソリンスタンドなら引き取ってもらえる可能性があります。
ガソリンスタンドには、オイルピットと呼ばれる廃油の集積場所があり、定期的に回収業者が引き取るようになっています。
ガソリンスタンドから回収された廃油は、ボイラーの燃料や、リサイクルに利用されているので、費用を使って処分するよりも、環境保全に協力できるいい方法です。
廃油を持ち込む前に一度相談してみましょう。
自治体のゴミとして処分する
エンジンオイルの処分基準は自治体によって違います。
廃油の処分を全く受け付けていない自治体もあれば、布や新聞紙に吸わせることで、燃えるゴミとして処分できる自治体もあります。
最近では、廃油の「処理BOX」があり、エンジンオイルを固めたり、布状のものに吸わせて処分できるものも販売されています。
自治体で廃油の処分を受け付けているか、確認してから購入するといいでしょう。
廃油回収業者を使って処分する
エンジンオイルは再生が可能な廃油です。
リサイクルされて、重油や燃料、潤滑油として再利用することが可能で、専門業者に引き取ってもらえれば、環境にとってもプラスになります。
しかし、廃油回収業者は、ガソリンスタンドなど、廃油の量が多い店舗や企業を対象にしているため、少量の回収の場合は、費用が高額になることがあります。
お近くの廃油回収業者がいくらで引き取ってくれるか、まずは確認してみてください。
灯油の正しい処分方法2つ!
灯油はストーブやファンヒーターに使用される、冬のご家庭でよく見かける油です。
容器に残った去年の古い灯油をそのまま使用すると、不完全燃焼を起こしたり、劣化した灯油を使用すると、着火しない場合があるのでおすすめできません。
ストーブやファンヒーターに残った灯油は使い切り、容器に残ったものはルールに沿って処分しましょう。
ホームセンターやガソリンスタンド、灯油販売店に引き取ってもらう
灯油を販売している店舗なら、古くなった灯油を引き取ってもらえる場合があります。
購入した証明になるレシートなどを、処分してしまった場合は、引き取りを断られることがあるので、きちんと保管しておきましょう。
灯油は特別管理産業廃棄物に分類されているため、自治体での処分は難しい廃油です。
費用や処分方法は購入店に相談することをおすすめします。
少量の灯油なら処分できる自治体もある?
残った灯油がコップ1杯くらいの少量なら、燃えるゴミとして処分できます。
布や新聞紙に灯油を染み込ませて、ビニール袋に入れ、静電気で引火することを防ぎます。
少量とはいえ、危険な廃油に違いはないため、自治体によっては禁止されていることがあります。
お住いの自治体のホームページ、または電話で確認してください。
廃油の処分に困ったら不用品回収業者に依頼
不用品回収業者は、処分してもらうために費用がかかりますが、その分、多くのメリットがあります。
廃油以外にも処分したいものがあったらお気軽にご相談ください。
- 自治体で回収できないものも対応してくれる
- 指定場所まで運ばなくてもいい
- 他の不用品もまとめて処分してくれる。
- 資源をリサイクルできるので環境にも優しい
- 解体が必要なゴミも処分してもらえる
短時間で処分もでき、どうしようかと困っている大きなゴミも処分してくれます。
部屋から出すことのできない大きなものは、解体して処分してもらえるので、安心してご相
談ください。
要注意!残った古いガソリンの処分はどうする?
乗らなくなったバイクに残っている少量のガソリンや、農機具などに使用して少しだけ余ったガソリンの、処分に困っている人もいるでしょう。
ガソリンは引火点がマイナス40℃で引火しやすい上、静電気も溜まりやすい性質があるため、火災発生の危険性が高い油です。
灯油用のポリ容器に入れるのは禁じられており、消防法で定められた、安全基準に適合した遂行缶を使用しなければなりません。
手元にガソリンが残っている場合は、安全のためにできるだけ早く処分するのがおすすめです。
- ガソリンスタンドに持ち込む
- 洗剤と中和させて処分する
ガソリンスタンドに持ち込む
ガソリンを早く簡単に処分するなら、ガソリンスタンドがおすすめです。
名前の通ったガソリンスタンドなら、残ったガソリンを携行缶に入れて持ち込めば、無料で処分してもらえます。
引き取りを行なっていないスタンドや、費用がかかるガソリンスタンドもあるため、事前にガソリンスタンドに確認してください。
洗剤と中和させて処分する
ガソリンスタンドに持ち込むのが申し訳ないくらい少量の場合は、洗剤と中和させて処分する方法があります。
ガソリンと台所用洗剤を混ぜ合わせると、発火しにくくなり、新聞紙、キッチンペーパーなどに、しっかり染み込ませてから、燃えるゴミとして処分できます。
しかし、発火する可能性がゼロではないため、少量でもガソリンスタンドに持ち込むことをおすすめします。
廃油を処分するための費用は?
廃油にはいろんな種類があり、無料で引き取ってくれるものから、燃えるゴミとして無料で処分できるものや、処分が難しいもの、「特別産業廃棄物」に該当するものもあり、間違った処分をするのは大変危険です。
家庭ゴミとして処分する少量の廃油以外にも、事業系から排出される大量の廃油は、処分に費用がかかります。
地域 | 費用(廃油1kgあたりの費用) |
東北 | 35円〜95円 |
関東 | 30円〜100円 |
関西 | 35円〜90円 |
九州 | 35円〜100円 |
全国平均すると35円〜95円が処分にかかる費用です。
危険性の高いガソリン、灯油、経由は「特別産業廃棄物」になるため、処理費用はさらに高くなります。
事業系の廃油は、再利用され、約38%が重油や、燃料、バイオディーゼル燃料、石鹸などに生まれ変わります。
適切に処分すれば、地球環境にも貢献できることを覚えておきましょう。
廃油を処分する時に注意する!【やってはいけないこと2つ】
廃油は液体だからといって絶対に自然に放出してはいけません。
なぜなら廃油は自然破壊につながる危険性があるからです。
- 廃油を排水口やトイレに流して処分するのは危険!
- 廃油を土に流して処分するのは危険!
排水口やトイレに流すと、処理場へ流れ込んで環境に悪影響を与えてしまいます。
また、家庭の排水管を詰まらせることになり、業者に配管清掃を依頼すると、数万円かかる場合もあります。
土に流すと土壌汚染の原因にもなります。
個人だから、少量だからといった考え方は捨てて、適切な処分を行なってください。
廃油を不法投棄するとどうなる?【厳しい罰則】
廃油は産業廃棄物扱いになるため、不法投棄には厳しい罰則が待っています。
少量だから大丈夫、軽い気持ちは禁物です。
条件 | 罰則の内容 |
個人が廃油を不法投棄した場合の罰則 | 1,000万円以下の罰金、または5年以下の懲役、もしくはその両方 |
法人が廃油を不法投棄した場合の罰則 | 3億円以下の罰金、または5年以下の懲役、もしくはその両方 |
自分の敷地に埋めても、違法になってしまいます。
「知らなかった」では取り返しがつかないので、不法投棄は犯罪であることを忘れないようにしてください。
廃油の処分に困ったら「粗大ゴミ回収サービス」へ
廃油は種類によって処分の方法が様々です。
処分を間違ってしまうと、環境汚染や自然破壊につながる可能性がある上に、規模が大きくなれば厳しい罰則を受けるケースもあるので、十分注意が必要です。
粗大ゴミ回収サービスなら、去年使った灯油の残り、その他使わなくなった家電や家具など、何でもまとめて回収します。
トラック積み放題の定額パックもあり、処分したい不用品に合わせて、お選びいただくことができます。
家電やオフィス家具の買取がありましたら、出張見積り無料で対応しますので、ぜひお声がけください。
- 思い立ったその日でも即日対応可能
- 電話を受けてから最短25分で到着
- 早朝・深夜でも対応可能
- 10分間お片付けサービスがついている
- トラック巡回システムですぐ来て欲しいときにもに対応
- 家電高価買取
- 見積もり無料
- 明確な料金体系で追加料金なし
- クレジットカード利用可能
不用品業者選びに迷ったら、『粗大ゴミ回収・不用品回収・ゴミ屋敷清掃のパイオニア!粗大ゴミ回収サービス』にぜひお任せ下さい。
電話なら8:00〜24:00、メールは24時間受付しています。