アスファルトは、道路の舗装に使われる素材として知られているものの、処分方法やリサイクル処理は、あまり知られていないようですね。
そこで今回は、アスファルトの概要や正しい処分方法、処理費用について解説します。
事業で発生するアスファルトは、20種類ある「産業廃棄物」に該当します。そのため、排出者は産業廃棄物処理法に基づき責任をもって処理しなくてはなりません。違法処理をすると、罰則規定も。
産業廃棄物処理を委託する際、信頼ある業者の選び方もご紹介します。
アスファルトの捨て方の知識を得て、適正な処分を進めましょう。
【処分の前に!】アスファルトとはそもそも?
アスファルトといえば、真っ先に道路舗装をイメージしますね。舗装工事の際に、熱々のアスファルトの湯気を見かけたこともあるでしょう。
アスファルトは、炭化水素を主成分とする黒色の固体または半固体で、ほとんどは石油精製過程で得られるものです。
別名「土瀝青(どれきせい)」とも呼ばれています。
アスファルトの最も多い使い道は道路舗装ですが、空港や鉄道、港湾などの場所で防水、土木材料、防音材、接着剤、絶縁材料などの用途でも使用されています。
アスファルトの特徴から見るメリット・デメリットは以下の通り。
- メリット 透水性や撥水性を調整できる
- デメリット 耐久性や耐熱性に劣る
道路で衝撃が加わり続けるとひび割れが生じやすいため、定期的に補修工事が必要です。そのため、アスファルトの廃棄処分も必要となります。
また、DIYで個人の庭をアスファルト舗装したいと思う方も。業者依頼より安くできるものの、アスファルトは耐久性が劣るデメリットがあることも考慮しておきましょう。道路なら約10年程度でヒビやわだちができます。
産業廃棄物のアスファルトは以下の3つに分類されます。
産業廃棄物 | 区別 |
---|---|
アスファルトがら(アスがら) | 道路工事で剥がされたもの |
アスファルトコンクリートがら(アスコンがら) | アスファルトを結合剤にして砂利や砂などを混合したもの |
コンクリートがら(コンがら) | 建設現場などで生じたコンクリートのがれき |
どちらも、産業廃棄物の分類では「がれき類」に該当し、適切な廃棄処理が必要です。
アスファルトの正しい処分方法
産業廃棄物であるアスファルトは、適切な処分が求められます。
処分方法や廃棄後のリサイクルについてご紹介しましょう。
アスファルトはリサイクル率が高い産業廃棄物
アスファルトは、前述の通り石油精製過程で得られる貴重なものです。そのため、以下の流れでリサイクルされ、再びアスファルトとして有効活用されています。
- アスファルト舗装が撤去される
- 業者が収集後、アスファルト処理場へ運搬する
- 重機・粉砕機で分別・破砕する
- 再度アスファルト合材の原料で使用される
アスファルトの再資源化率は、99.5%と産業廃棄物の中でも最も高くなっています。
産廃業者に廃棄を依頼する必要がある
リサイクル資源であるアスファルトは、産業廃棄物処理業者に処分を依頼する必要があります。
産業廃棄物の中でも、「がれき類」は特にリサイクル率が非常に高いのが特徴。反面、重量があるアスファルトは、産廃業者にとって長距離の輸送となるとコストがかさむものです。そのため、中にはアスファルトの不法投棄や不適切な処理をする業者も存在しています。
アスファルトの処分を委託する際には、優良な産廃業者か見極めが非常に重要です。
アスファルトの処分費用
アスファルトは重量物であり、一般の方にはどれくらいの重さなのかイメージが湧きにくいかもしれません。
アスファルトの処分費用は、重量の換算により算定されます。処分を依頼する際には、アスファルトの処分費用相場を把握しておくことが大切です。
【マニフェストに記載】アスファルトは体積から重量を換算
産業廃棄物を処理するには、マニフェスト(廃棄物管理票)の発行が義務付けられています。
- 排出元
- 処分業者
- 廃棄物の重量など
マニフェストには、上記の内容を正確に記載しなくてはなりません。そのため、「アスファルト 2トントラック1台分」といった記述では不可です。
アスファルトの体積から重量を換算します。
- アスファルトの体積(㎥)×1.48(アスファルトの換算係数)=重量(t)
アスファルトの処分費用相場
アスファルトの処分を依頼する場合、費用相場は1㎥あたり4,000~12,000円が目安です。
また、アスコンがら・アスがらの一辺のサイズにより料金が設定されている業者もあります。サイズが大きいほど、処理費用単価が上がる設定です。
産廃業者では、下表のように積載するトラックサイズによる料金目安を提示しているところもあります。
トラックサイズ | 費用目安 |
---|---|
軽トラック | 7,000円~ |
2t深ボディートラック | 12,000円~ |
4t深ボディートラック | 21,000円~ |
- ダンプ機能なしのトラックでの搬入の場合 重機掻き下ろし代がかかる(目安3,500円)
- 収集依頼の場合 収集運搬料を別途算定する業者もある
産業廃棄物の処理費用は、業者ごとに差があるため相見積もりを取りましょう。
また、産廃業者の中でも「がれき類」の処分が得意な業者だとそれだけ実績数も多く、安心して任せられます。そればかりか、得意な分野の処理は、安い単価を提示しやすくなります。
アスファルトの処分には注意!産廃法違反をすると罰則あり
産業廃棄物を適切に処理しなかったり、不法投棄したりすると上図のような罰則が科せられます。
アスファルトを産廃法に基づいて捨てるためにも、産業廃棄物処理法の知識を知っておかなくてはなりません。
「排出者が法律を良く知らなかった」「産廃業者に委託しているので、責任はない」では、済まされないのです。
- 無許可業者へ委託処理 5年以下の懲役または1千万円以下の罰金 もしくはその両方
- 不法投棄 5年以下の懲役または1千万円以下の罰金(法人においては3億円以下の罰金)もしくはその両方
あまり費用の安い産廃業者に委託すると、不適切な処理で法令違反となる可能性も。罰金は高額であり、さらに排出者の信頼も失墜させてしまうでしょう。産廃法違反により、会社存続の危機になる可能性すらもあります。
アスファルトの処分は、産廃法に従って正しい捨て方を進めるのがとても重要です。
アスファルト処分業者の選び方3つ【失敗なし!】
ここからは、アスファルトの処分を委託する産廃業者の選び方3つ+αをご紹介します。ポイントを踏まえておけば、失敗しない選び方ができます。
産業廃棄物処分の許可を得ている業者を選ぶ
産業廃棄物の収集運搬と処分の許可(「産業廃棄物処分業許可証」)を取得しているかを確認しましょう。
- 許可番号
- 優良マーク
- 住所・氏名・代表者
- 許可の年月日
- 許可の有効期限
- 事業の範囲など
上記の項目などが記載されています。評判が高い業者であっても、産廃処分の許可がなければ委託はできません。
【アスファルトは重量物!】近場の産廃業者を選ぶ
産業廃棄物でもアスファルトやコンクリートなど「がれき類」は、かなりの重量物です。
運搬費用は、自社から遠いほどコストが高くなるはず。近場の産廃業者を選ぶを、それだけ費用を抑えられます。
そのためには、業者を絞り込みする際には、複数社から見積もりを取るのが必須です。排出者が明確なアスファルトの処理量や単価、料金を把握できるので複数社の比較が有効です。
その際には、出張見積もりが無料の業者を選びましょう。逆に、出張費がかかる、見積もりを提示しない業者ははじめから避けた方が賢明です。
定額プランが安い業者を選ぶ
アスファルトは重量物であり、大量に排出する機会も多いでしょう。産廃業者を絞り込みする際には、定額積み放題プランの費用を比較してみると効果的です。
トラックごとの積み放題で定額で済むため、コストを抑えるのに役立ちます。
アスファルトの他、木材・タイヤ・廃材・廃油・汚泥・レンガ・モルタル・危険物などの事業ゴミの処分を検討している際にも、一括で処分を委託することも対応してもらえます。
トラック積み放題プランに関する詳しい内容は、以下の記事をご覧ください。
≫積み放題の不用品回収は本当にお得?トラックの大きさで料金・詰める量を比較
≫不用品回収の2tトラック積み放題はお得?積める量と料金相場を紹介
+α:評判の高い産廃業者を選ぶ【行政処分の有無】
上記3つの選び方で産廃業者の絞り込みができたら、その中からプラスαとして評判の高い業者を選ぶことをおすすめします。
対応や料金、適切な処理、迅速な処分など高評価の業者は、それだけ多くの口コミも見つけやすくなっています。
その際は、行政処分の有無を調べておけばさらに安心です。行政処分は、違反行為の是正を勧告後、行政指導に従わなかった場合に懲罰的な意味で出されるものです。
- 正確な行政処分情報は、都道府県の担当部局に照会する
行政処分は、営業停止・施設使用停止・許可の取消など産廃業者に対して与えられる処分のこと。
ですから、過去に行政処分の経歴がある業者は、よほどの理由がない限り選択肢から外しておく方が無難でしょう。
アスファルトの処分を良質な産廃業者に任せるメリット
アスファルトを始め産業廃棄物を処分するには、良質な産廃業者に依頼するのがおすすめです。具体的には、以下の4つのメリットがあります。
- 産業廃棄物の分別の必要がない
- 適正な処理・リサイクルを行うので排出者も安心
- 大量処分でも格安定額プラン(トラック積み放題)で依頼できる
- 即日処分も可能
それだけ、排出者側も本来の業務の集中できるようになり、業務の効率化にも役立ちます。何より、専門の産廃業者なら法令に基づくアスファルトなどの処分・リサイクルを行うため、委託しても安心です。
アスファルトをはじめ産業廃棄物もお任せください!
産業廃棄物の処分を依頼する際、正しい処分をしなくてはなりません。排出者側としても、責任が問われます。そのため、産廃法に基づき適切な処理・リサイクルを任せられる業者を選ぶ必要があります。
アスファルトを始めとした産業廃棄物の処分を依頼するなら、東京/ 千葉/埼玉/神奈川エリアの不用品回収に完全対応している『粗大ゴミ回収・不用品回収・ゴミ屋敷清掃のパイオニア!粗大ゴミ回収サービス』へお任せください。
当社は、一般家庭のゴミの他にも一般事業ゴミ・産業廃棄物の回収も承っています。
事業ゴミに関するさまざまなノウハウを駆使した、適切な処理が可能です。アスファルトを始めタイヤ・廃材・廃油・畳・石膏ボードなど産業廃棄物の処分を検討中の事業者様は、お気軽に無料見積もりをご利用ください。
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急に転勤が決まり、家族で引っ越しをすることになりました。
来てもらってから処分したものがどんどん出てきて予定よりも増えたのですが、全部引き取ってももらえたため、引っ越し準備がスムーズに行えました。