引っ越しをしたときや大掃除のときに出る「粗大ごみ」。お住まいの自治体によって出し方が違うため、正しく理解しておく必要があります。
千代田区ではどのように粗大ごみを出すのか、また、持ち込みでも廃棄できるのかについてまとめました。無料回収サービスを利用する条件についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
千代田区の粗大ごみの出し方
千代田区で粗大ごみを出すときは、行政の回収サービスと民間業者の回収サービスの2つを利用できます。
なお、行政サービスで粗大ごみの「持ち込み」処理を行っている自治体は多いですが、千代田区では対応していません。
自治体の粗大ごみ処理サービスを利用したい方は、必ず粗大ごみ受付センターに連絡して「回収」してもらうようにしましょう。
千代田区の「粗大ごみ」とは?
千代田区では、以下のものを「粗大ごみ」としています。原則として、粗大ごみの回収は事前申込制かつ有料です。
- おおむね30センチメートル以上のもので長さ1.8メートル以下のもの
- 1度に出せるのは10点まで
粗大ごみとして捨てられないもの
30センチ以上180センチ以下のものであっても、以下のものは粗大ごみとして回収してもらえません。
民間の粗大ゴミ回収業者や購入店に相談し、適切に廃棄するようにしましょう。
- エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機などの家電リサイクル法の対象品目
- パソコン
- 事業所から出るごみ
千代田区に粗大ごみを回収してもらう方法
千代田区が実施している粗大ごみ回収サービスを利用する手順は以下の通りです。
<粗大ごみ回収の手順>
- 粗大ごみ受付センターに申し込む
- 有料粗大ごみ処理券を購入する
- 粗大ごみに金額分の処理券を貼り、自宅前・マンションの指定場所に出す
1.粗大ごみ受付センターに申し込む
粗大ごみの回収は、電話とインターネットで申し込めます。
千代田区では、オペレーターセンターの混雑を回避するため、インターネットでの申し込みを推奨しています。
<電話> 03-5296-7000(月曜日~土曜日8:00~19:00) 日曜日と年末年始(12月29日から1月3日まで)は休み |
<インターネット> 24時間受付 日曜日と年末年始(12月29日から1月3日まで)は休み |
2.有料粗大ごみ処理券を購入する
有料粗大ごみ処理券は、千代田区内のコンビニエンスストアか、個人商店等の有料ごみ処理券取扱所で販売しています。
200円券と300円券の2種類がありますので、1品600円以上の粗大ごみを出すときは複数枚を組み合わせて貼り付けましょう。
<粗大ごみの回収料金>
ごみ回収料金 | 組み合わせ | 粗大ごみの例 |
300円 | 300円券1枚 | アイロン台、アコーディオンカーテン、アンテナ、衣装ケース、椅子、井戸用モーター、プランター・植木・植木鉢(土を取り除く)、カセットデッキなど |
600円 | 300円券2枚 | ウッドカーペット(6畳未満)、オイルヒーター、電気温風ヒーター、カラオケ演奏機器、電飾付き看板、キャンプ用の椅子付きテーブルなど |
900円 | 300円券3枚 | ウッドカーペット(6畳以上)、高さ70センチ以上の鏡台、ガスオーブン、家庭用コピー機、サイクリングマシーン、高さ60センチ以上の家庭用シュレッダーなど |
1,600円 |
200円券2枚 300円券4枚 |
幅80センチ以上のステレオセット、二人掛け以上のソファー、ソファーベッド、セミダブルベッド、ダブルベッド、介護用ベッドなど |
1,800円 | 300円券6枚 | 二段ベッド |
2,200円 |
200円券2枚 300円券8枚 |
両袖デスク、サイドボード、キャビネット、ガス台、流し台、ペット用の小屋、仏壇、本棚など |
3.粗大ごみに処理券を貼って指定場所に出す
粗大ごみ1品ずつに有料粗大ごみ処理券を貼り、指定された日に出します。
戸建て住宅にお住まいの方は自宅前に、マンション等の集合住宅にお住まいの方はマンション指定の場所に出しましょう。
ふれあい収集サービス
高齢者世帯の方など、指定場所まで粗大ごみを出すことが難しい方には、ごみ出しをサポートする「ふれあい収集サービス」が提供されます。
- 65歳以上の高齢者のみの世帯
- 障害者のみの世帯
ふれあい収集サービスを利用したい方は、千代田清掃事務所(03-3251-0566)に電話をかけて相談しましょう。
ただし、新型コロナウイルス感染拡大防止のために、サービスを一時的に休止していることがあります。まずは問い合わせて、利用できるかどうか確認してください。
なお、ふれあい収集サービスは無料で利用できますが、粗大ごみ回収サービスは有料です。
収集スタッフが訪問してくれる前に、有料粗大ごみ処理券を購入して粗大ごみに貼り付けておきましょう。
千代田区の粗大ごみ回収は無料で利用できる?
基本的には、千代田区の粗大ごみ回収サービスは有料です。
しかし、以下の方は証明書類を提出することで、粗大ごみの回収料金が減免されます。
該当する場合は、千代田清掃事務所に問い合わせてみましょう。
<粗大ごみの回収料金が減免される方>
減免される条件 | 証明書類 |
暴風・豪雨・地震等の天災を受けた方 | 管轄清掃事務所の指示を受けた場合。書類不要 |
生活保護法による各種扶助を受けている世帯 | 生活保護受給証明書の写し |
児童扶養手当・特別児童扶養手当の受給世帯 | 児童扶養手当証書・特別児童扶養手当証書の写し |
火災等の災害を受けた方 | 消防署長が発行する「罹災証明書」 |
老齢福祉年金受給者の方 | 老齢福祉年金証書の写し |
中国残留邦人等支援給付受給者の方 | 本人確認書類 |
清掃イベントで出た粗大ごみも無料回収が可能
町会や自治会、ボランティア活動団体などが、地域清掃活動や町会のイベントなどでごみを排出する場合は、千代田区で無料回収してもらえることがあります。
事前に千代田清掃事務所へ連絡し、次の条件を満たしている場合は、処理手数料を免除するボランティアシールを交付してもらえます。
- 無料で開催するイベントであること
- 収集場所が決められていること
- 事前に千代田清掃事務所に申請していること
民間の粗大ゴミ回収業者を利用する方法
行政も粗大ごみ回収サービスを実施していますが、民間の粗大ゴミ回収業者を利用する方が良いケースもあります。
次のいずれかに該当する場合は、民間の粗大ゴミ回収業者を利用することも検討してみましょう。
<民間の粗大ゴミ回収業者を利用する方が良いケース>
- 粗大ごみが11品以上ある
- できるだけ早く回収してほしい
- 外に持ち運ぶことが困難なほど、粗大ごみが大きい
- ふれあい収集サービスの利用条件には該当しないが、持ち出しが困難
- ごみ屋敷
- 粗大ごみの回収だけでなく、遺品整理やハウスクリーニングも依頼したい
- 千代田区では回収してもらえないものを廃棄したい
上記のいずれかに該当した方は、民間業者への依頼を検討してみましょう。
次の手順で回収してもらいます。
<民間業者に粗大ごみを回収してもらう手順>
- 電話かインターネットで見積もりを依頼する
- 信用できる業者と契約する
- 回収作業
1.電話かインターネットで見積もりを依頼する
千代田区を営業エリアとする粗大ゴミ回収業者に、見積もりを依頼します。
通常は、電話かインターネットで依頼できますので、便利な方で申し込みましょう。
業者によっては「ネットで申し込むと料金割引」といったキャンペーンをしていることがあるため、必ずホームページをチェックするようにしてください。
2.信用できる業者と契約する
見積もりを依頼したからといって、必ずしも契約をしなくてはいけないわけではありません。
できれば2つ以上の業者から見積もりを取り、納得できる料金を提示し、なおかつ親切で信用できる業者を選びましょう。
3.回収作業
行政に粗大ごみ回収を依頼すると、通常は申し込みから回収実施までに1週間ほどかかります。
前もって予定が立てられるときは問題ありませんが、急に引っ越しが決まったときなどは利用しづらく感じるかもしれません。
しかし、民間業者ならスピード対応も可能です。
業者によっては申し込みから最短30分で回収作業を行ってくれることもあり、急いでいるときにも助かります。
民間の粗大ゴミ回収業者の選び方
急いでいるときや粗大ごみの量が多いときには、民間の粗大ゴミ回収業者に依頼することをおすすめします。
しかし、すべての業者が優良業者とは言い難いため、いくつかのポイントに留意して業者をしっかりと見極めなくてはなりません。
<優良業者を見分けるポイント>
- 対応が親切か
- 見積額が正確で、追加料金が発生しないことが確約されているか
- 古物商許可証を保有しており、不用品買取サービスを実施しているか
対応が親切か
丁寧な対応の業者は、社員教育が行き届いています。そのため、丁寧な作業が期待でき、気持ちよく仕事を任せられます。
電話で問い合わせるときから現場見積もりに至るまで、一貫して親切な業者を選ぶようにしましょう。
見積額が正確で、追加料金が発生しないことが確約されているか
見積書をよく見てみましょう。「状況による」などと但し書きに記載されている場合は、見積額と請求額が異なることもあります。
見積もりの際に、追加料金が発生しないことを確約してくれる業者を選ぶようにしましょう。
古物商許可証を保有しており、不用品買取サービスを実施しているか
粗大ごみの中に、まだ使用可能な家具や家電は含まれていませんか?
もし、含まれている場合は、古物商許可証を保有しており、不用品買取サービスを実施している業者に依頼すれば、買い取ってもらえる可能性があります。
高値が付けば、粗大ごみ回収の料金を節約することにもなります。買い取ってもらえそうな品物を廃棄する予定の方は、ぜひ不用品買取サービスを実施している業者を選んでください。
民間業者に依頼する場合に実践したい!料金をお得にする3つのコツ
「民間の粗大ゴミ回収業者を利用すると、なんだか高額を請求されそう…」と考えている方も多いのではないでしょうか。
しかし、実際のところはそうではありません。行政の粗大ごみ回収サービスも決して安くはなく、例えば千代田区で流し台とガス台、本棚2つにソファーベッドを捨てれば軽く10,000円は超えてしまいます。
ごみ処理手数料が高いものを捨てる場合は、10品に満たなくても民間の粗大ゴミ回収業者に依頼する方がお得なこともあるのです。
とはいえ、常に民間業者の方がお得とも限りません。少しでもお得な料金で民間業者に依頼するコツを3つ紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
<民間業者をお得に利用するコツ>
- 2社以上から見積もりを取る
- インターネットから申し込む
- ごみの量が多い場合は「トラック積み放題プラン」を利用する
1.2社以上から見積もりを取る
2社以上から見積もりを取ることで相場が分かるようになるため、適正価格で契約しやすくなります。
今すぐ粗大ごみを捨てなくてはいけないときには2社以上から見積もりを取ることは難しいかもしれませんが、少しでも時間に余裕があるときはぜひ相見積もりを取るようにしましょう。
なお、見積もりだけでも料金が発生する業者もあるので、必ず「無料見積もり」を実施している業者に連絡するようにしてください。
2.インターネットから申し込む
粗大ゴミ回収業者の中には、インターネット申し込み限定の割引キャンペーンを実施していることがあります。
その他にもお得な情報がインターネット上で公開されていることもありますので、必ず申し込む前に業者の公式ホームページを確認するようにしてください。
3.ごみの量が多い場合は「トラック積み放題プラン」を利用する
粗大ゴミ回収業者の中には、どんなにゴミの量が多くても定額料金が適用される「トラック積み放題プラン」を提供していることがあります。
ゴミの量が多い方は、ぜひ利用してみましょう。
なお、トラック積み放題プランは、ごみの量によって「軽トラック積み放題プラン」や「1トントラック積み放題プラン」などと細かく分かれていることもあります。
サービス内容や粗大ごみの種類から回収先を選択しよう
千代田区での粗大ごみの出し方について紹介してきました。行政と民間では、サービス内容や拐取できるごみの種類・量が大きく異なることが分かります。
ご自身の廃棄したいものや量、利用したいサービスに合わせて、最適な回収先を選ぶようにしてください。
急に転勤が決まり、家族で引っ越しをすることになりました。
来てもらってから処分したものがどんどん出てきて予定よりも増えたのですが、全部引き取ってももらえたため、引っ越し準備がスムーズに行えました。