本記事では、実家を片付ける際の3つのコツや、具体的な片付けの手順を徹底解説します。
実家の片付けは思い出の品が多く、親との意見の違いからトラブルになりがちです。しかし、計画的に進めればスムーズに片付けられるため、片付けのステップや注意点などを事前に把握しておくことが大切です。
実家が片付かない理由や片付けるタイミングなどについても紹介するので、親の気持ちに寄り添いながら実家を片付けられるようにしましょう。
記事後半では、かかる費用の目安もご紹介。実家の片付けが進まず困っている方や、これから着手しようと考えている方はぜひ最後までご覧ください。
実家の片付けを始めるタイミング
実家の片付けの主なタイミングは、親が元気なとき、もしくは親が亡くなった後が多い傾向にあります。
それぞれの特徴を詳しく解説します。
親が元気なうちの「生前整理」
実家の片付けのタイミングでおすすめなのが、親が元気なうちに片付けを始める「生前整理」です。
親自身が必要な物と不要な物を判断できる機会になるため、一緒に進めることで心の整理にもつながり、家族の絆を深めるチャンスに。また、これからの暮らしをより快適で安心できる環境に整えられるメリットもあります。
加えて、最近では人生の終わりに向けた準備として「終活」を意識する人も増えており、生前整理はその一環になります。終活を事前にしておくことで遺品整理や財産分与などの準備や希望を事前に伝えられるため、遺された家族の負担を大きく減らせるでしょう。
そのため、家族にとっても親にとってもメリットの多い片付けのタイミングになります。
終活カウンセラーへのご相談は以下記事より可能ですので、ぜひチェックしてみてください。
親が亡くなったあとの「遺品整理」
親が亡くなったあとに片付ける「遺品整理」も実家を片付けるタイミングのひとつです。
遺品整理の場合は親が亡くなった悲しみを抱きながら作業しなければいけないため、作業が進まないリスクが考えられます。遺品一つひとつに思い入れがあり精神的に大きな負担になることが多いため、親が他界した後の片付けは無理をせず少しずつ進めることが大切です。
遺品整理士への依頼や遺品処分の適切な進め方については以下記事で詳しく解説していますので、気になる方は参考にしてみてください。
実家片付けの3大メリット
実家の片付けをする大きなメリットは、以下の3つです。
- 両親が安全で健康に暮らせる
- 介護しやすい環境を整えられる
- 遺産整理や相続の負担を軽減できる
事前にメリットを把握し、納得したうえで片付けられるようにしましょう。
両親が安全で健康に暮らせる
実家の片付けを進めることで両親が安全で健康的に暮らせるメリットがあります。
高齢になると多少の段差や散乱物でもつまづいて転ぶ原因となり、大きな事故になる場合も。そのため、実家を片付けることで怪我の原因を防ぎ、両親の健康維持につなげられる点は大きな利点です。
また、片付いた清潔な環境は感染症や病気の予防にも効果的です。家の中を片付けてすっきりさせることで精神的にも落ち着き、両親が健康的に暮らせるでしょう。
介護しやすい環境を整えられる
実家を片付けることで、将来的に介護が必要になったときの環境を整えられます。
片付いた実家は動線を確保しやすくなり、車椅子や介護ベッドの設置もスムーズです。また、必要な物がすぐに取り出せるため、介護者の負担も軽減されます。
早めに整理を進めておくことで介護が必要になったときに慌てる必要がなく、両親にとっても家族にとってもストレスの少ない環境を整えられるでしょう。
遺産整理や相続の負担を軽減できる
実家の片付けを早めにしておくと遺産整理や相続時の負担やトラブルを防げます。
両親が健在のときに実家を片付けることで、誰がどの品物を受け取るかなどの遺族間の揉め事を避けやすくなります。また、不用品を減らしておくことで相続財産の把握がしやすくなり、手続きもスムーズに進められるでしょう。
そのため、実家の片付けを早めに進めれば、家族みんなの負担を軽くできるメリットがあるといえます。一人で抱え込まないようにだけ、十分注意しましょう。
実家片付けはどこから始める?5つの手順を紹介
「実家の片付けをしたいけど、どこから手をつけたら良いかわからない」という方も多いでしょう。ここでは、以下の5つに分けて実家を片付ける際のスケジュールを紹介します。
- 片付けのスケジュールを決める
- 小さなスペースから少しずつ始める
- いる・いらないの基準を決める
- 不用品を処分する
- 残った物を整理・清掃する
片付け前に手順を把握し、スムーズに片付けていきましょう。
1.片付けのスケジュールを決める
実家を片付ける際は、はじめにスケジュールを決めることが大切です。
実家の片付けは思っている以上に時間がかかります。そのため、無理のないスケジュールを事前に立てることが成功のコツです。例えば、「週末に1部屋だけ片付ける」「1日2時間だけ作業する」など、現実的な目標を設定することでモチベーションを維持しやすくなり、効率良く作業が進められます。
家族皆が集まれる日を優先的に組むと片付けがスムーズになるため、スケジュールを事前に決めておきましょう。
2.小さなスペースから片付け始める
スケジュールが決まったら、小さなスペースから片付けを始めましょう。
最初から全体に手をつけると途中で嫌になってしまう可能性があるため、まずは押し入れや引き出しといった小さなスペースから始めるのがコツです。小さな達成感を積み重ねることで、やる気が続くでしょう。
片付けた場所が目に見えてスッキリすると親のモチベーションも上がりやすくなるため、焦らず少しずつ進めていきましょう。
3.いる・いらないの基準を決める
片付けをスムーズに進めるためには、「いる」・「いらない」の判断基準を最初に決めておくことが大切です。
例えば「3年使っていない物は手放す」「同じ用途の物は一つだけ残す」など、シンプルなルールを作っておくと迷う時間がなくなり、作業効率もアップします。
親世代は物に思い入れが強いケースが多いので無理に捨てさせず、譲るなど別の選択肢も提案すると片付けがスムーズに進むでしょう。
4.不用品を処分する
最後は不用品の処分です。いらないと判断した物は早めに処分しましょう。
処分方法は自治体のゴミ回収や専門業者に依頼して捨てる方法、リサイクルショップやネットフリマで売却するなどさまざまな捨て方があります。
ただし、売却や自治体での回収の場合はすぐに捨てられる保証がなく一定期間保管しなければいけないケースもあります。保管の期間が長いほど再び物が溜まるリスクが高くなるため、できるだけすぐに処分することが大切です。
また、すぐに捨てたい場合や大きな家具・家電の処分は、専門業者に依頼するのもひとつの方法です。不用品回収業者では電話一本ですぐに処分が可能。さらに分別や運搬の手間もかからないため非常に便利です。すぐにスッキリ片付けたい方は、不用品回収業者での処分を検討しましょう。
5.残った物を整理・清掃する
不要な物を処分した後は、残った物をきれいに整理整頓して掃除も一緒に行いましょう。清掃までしっかり行うことで実家全体がリフレッシュされ、親も快適に過ごせるようになります。
棚や引き出しごとにまとめたりラベルを貼ったりして、誰でも物の場所が分かるようにすると後々便利です。最後に全体を見渡して、達成感を味わいましょう。
実家片付けの3つのコツ!親ともめずに進められる方法
実家の片付けでは、親と揉めるケースが多くあります。親との関係を良好なまま片付けるには、以下のような方法に沿って進めることが大切です。
- 親の悩みに寄り添う
- 実家を整理するメリットを伝える
- 思い出のものは最後に
それぞれ詳しくみていきましょう。
親の悩みや気持ちに寄り添う
実家の片付けを進めるうえで最も大切なのが、親の気持ちに寄り添うことです。
親世代は物のひとつひとつに思い出や意味がある場合が多いため、簡単に「捨てよう」と言うと嫌悪感を感じることも。そのため、まずは「どうしてこれを大事にしているの?」と話を聞き、親の気持ちや悩みに寄り添いましょう。
気持ちを聞いてもらうことで親は満足し、不用品の判断を冷静にしやすくなります。素直に片付けを受け入れられるように無理に押し付けず、寄り添いながら進めることが円滑な片付けのコツです。
実家を整理するメリットを伝える
片付けのメリットを具体的に伝えることも、親を説得するためには効果的です。
たとえば「転倒の危険が減って安全だよ」「探し物がすぐ見つかるようになるよ」などといった親自身にとってのメリットを説明することで自分のこととして考えられるため、片付けへの意欲につながります。
単に「すっきりするから」と言うよりも、未来に向けたポジティブな話題を交えながら取り組めるようサポートしていきましょう。ビフォーアフターが伝わるよう、きれいになった事例を、画像やブログ記事などで見せるのもおすすめです。
思い出のものは最後に
思い出のものは最後に片付けるのも、実家の片付けを成功に導くためのコツです。
実家の片付け中に一番時間がかかるのが、思い出の品の整理です。写真や手紙、記念品などは特に思い入れが大きいため見始めると手が止まってしまいます。そのため、先に生活用品などの整理を進めておくと作業効率が上がり、片付け途中での挫折を防げます。
また、最後に思い出のものを扱う時間を確保し、話をしながら丁寧に整理することで片付け作業が大切な時間になるでしょう。
実家片付けにかかる費用はいくらくらい?業者サービスの相場とは
実家の片付け費用はさまざまな要因によって大きく変動しますが、業者に依頼する際の主な費用相場は以下の通りです。
間取り | 費用相場 |
---|---|
1K〜1LDK | 3万円〜20万円 |
1LDK〜2DK | 5万円~25万円 |
2LDK〜3DK | 9万円~30万円 |
3LDK〜4Dk | 15万円〜50万円 |
4LDK以上 | 20万円〜60万円 |
また、トラックなどで不用品を回収する際の費用相場は、以下のとおりです。
トラックサイズ | 費用相場(税込) |
---|---|
軽トラック | 8,000円~ |
1tトラック | 30,000円~ |
2tトラック | 50,000円~ |
4tトラック | 70,000円~(要相談) |
実家の片付けを業者に依頼すると作業量や家の広さ、トラックのサイズなどによって大きく変わります。料金に含まれる内容も業者ごとに異なるため、事前に見積もりを複数取りサービス内容を比較するのがおすすめです。
実家の片付けを業者に依頼する際の費用やサービスについては、以下で詳しく解説していますのでチェックしてみてください。
実家を片付ける際の注意点
実家を片付ける際は、以下のような点に注意が必要です。
- コミュニケーションをしっかり取る
- 物は両親の一部であることを自覚する
それぞれ詳しく解説します。
コミュニケーションをしっかり取る
片付け作業をスムーズに進めるには、親とコミュニケーションをしっかり取ることが大切です。
いきなり物を減らそうとすると反感を買うことがあるため、あらかじめ「どんな風に片付けたいか」「残したいものは何か」など、親の意見を尊重しながら片付けを進めましょう。
無理に急かしたり親を否定したりすると関係が悪化する恐れがあるため、信頼関係を保ちながら進めることが大切です。
物は両親の一部であることを自覚する
実家を片付ける際は、物を単なる不要品として扱わないことも重要です。
特に高齢の親にとっては、長年共に過ごした物が人生の一部になっています。強引に処分しようとすると心に傷を残すこともあるため、物と親との思い出を大切に扱いましょう。
実家が片付かない理由
実家がなかなか片付かない理由は、親の体力や認知能力の低下、心理的な要因が考えられます。
親は「片付けなきゃ」と思いながらも体力や認知能力が衰えているため、行動に移せないケースがほとんどです。また、思い出の品や物を捨てる罪悪感などの心理的な理由もあるでしょう。
実家が散らかるのには理由がある場合が多いため、責めずに寄り添い、少しずつ一緒に取り組むことが大切です。無理に完璧を目指さずできるところから進められるようにしましょう。抱え込んで疲れ切らないよう、第三者を頼るのもおすすめです。
実家の片付けを業者に依頼するメリット
実家の片付けを業者に依頼するメリットは、素早く安全に片付けられることです。
プロが適切に運搬・処分してくれるため、家族だけで片付けるより確実に短期間で完了します。また、大型家具や重たい家電の搬出も対応してくれるため、高齢の親や家族の体力的負担を減らせます。
片付ける時間がない方や運搬が難しい方にとって、業者に依頼するだけで全て片付けられる点は大きなメリットでしょう。
実家の片付けは負担大!プロの手も借りてスッキリ綺麗に!
実家の片付けは親とコミュニケーションをしっかり取り、計画を立てて片付けを進めることが大切です。しかし、片付ける時間がなく思うように進められない方も多いでしょう。そんな方におすすめなのが不用品回収業者への依頼です。
粗大ゴミ回収・不用品回収・ゴミ屋敷清掃のパイオニア!粗大ゴミ回収サービスでは実家の断捨離やゴミ屋敷などの片付けも承っています。不用品を運ぶ手間を省けるだけでなく処分まで丸ごと依頼できるため、簡単に実家を片付けられるでしょう。
実家の片付けでお困りの方は、ぜひご活用ください。
急に転勤が決まり、家族で引っ越しをすることになりました。
来てもらってから処分したものがどんどん出てきて予定よりも増えたのですが、全部引き取ってももらえたため、引っ越し準備がスムーズに行えました。