この記事では、ゴミ屋敷状態の部屋を遺品整理する方法について徹底解説します。
ものがあふれかえっているゴミ屋敷の遺品整理は、通常よりもさらに労力を伴うもの。手順や注意点を把握した上で進める必要があります。
後半では、手が付けられないほどのゴミ屋敷なら遺品整理を業者に任せてすっきり片付ける方法もお伝えしますので、ぜひ最後まで参考にしてみてください。
ゴミ屋敷の遺品整理はこの手順で【確実に進む5ステップ】
亡くなった方の部屋がゴミ屋敷状態だと、遺品整理は容易に進めにくくなります。確実に進むためには、以下のステップをまず念頭に置いておきましょう。
- 1.遺品整理のスケジュールを決める
- 2.必要な物と不用品を仕分けする
- 3.ゴミを分別・処分する
- 4.部屋を掃除する
- 5.遺品を形見分けする
順番にご説明します。
1.遺品整理のスケジュールを決める
通常、遺品整理は法廷相続人によって行います。法定相続人とは、相続する権利を持つ人のこと。複数いれば、その中で中心となる人を決めておきましょう。
最初に、法定相続人で遺品整理のスケジュールを決めます。
その上で、遺品整理が終わるまでのスケジュールを立てます。「いつまでに」「何をするのか」「どこから片付けるのか」を具体的に決めましょう。
2.必要な物と不用品を仕分けする
遺品整理を段取りよく進めるためにも、以下の必要なものを準備しましょう。
- ゴミ袋
- ダンボール
- 紐・ガムテープ
- マスク
- エプロン
- 軍手
- 作業靴
- 掃除用具
- 洗剤・殺虫剤
ゴミ屋敷状態の場合、まずは仕分け前に足元を確保しましょう。ゴミだらけのままで作業を進めてしまうと、転倒したり危険物を踏んでケガしたりする恐れもあります。
準備ができたら、必要なものと不用品の仕分けをします。相続財産にまつわるもの、貴重品、形見分けの品などを残し、それ以外のものは処分するか残すかに仕分けしていきましょう。
仕分け | 品目 |
---|---|
貴重品・相続財産関連・残したいもの | 印鑑
クレジットカード・有価証券 身分証明書・健康保険証 契約書類 貴金属 手紙・写真など |
リサイクル・リユース・買取するもの | テレビ
冷蔵庫 エアコン 洗濯機 タンスなど |
処分するもの | 一般ごみ
古紙類 粗大ゴミなど |
上表は一般的な仕分け方法です。取捨の判断がつきにくいものは一旦保留にしておいて構いません。家族や親戚で充分話し合って決めましょう。
3.ゴミを分別・処分する
ゴミ屋敷での遺品整理となると、当然通常よりも多くのゴミが出ます。
可燃ゴミ・不燃ゴミ・古紙類・粗大ゴミなど、地域の自治体の分別に確実に済ませ処分してください。
ゴミ屋敷から出るゴミは、大量になるはず。一度に出せる量が限られている自治体もあるため、負担はかかるものの地域のごみ処理施設へ持ち込む方法も検討しましょう。
自治体では回収できない家電リサイクル法対象品目は、家電量販店や不用品回収業者などに引き取りを依頼してみてください。
>>家電を処分する7つ方法と費用【無料業者と家電リサイクル法に注意】
4.部屋を掃除する
ゴミの処分が終わったら、部屋を掃除します。ゴミ屋敷状態の部屋だった場合は、掃除機をかけ水拭きをするだけでは、完全にきれいにならない場合も。
また、害虫が発生しないように、落ち着いてから燻煙剤を使うのも有効です。
必要に応じて、専門業者に依頼するのも一つの方法です。
5.遺品を形見分けする
最後に、遺品を形見分けします。
故人が愛用していた品物を家族・親戚や生前に交流のあった友人などに分けるのが、「形見分け」。アクセサリーや洋服、時計、文具、コレクションなどが選ばれます。
故人の遺志を尊重し贈る相手を選ぶのが、大切です。
ただし、必ず形見分けしなくてはならないわけではありません。故人をしのんでくれる方への礼儀や風習の意味合いもあります。
ゴミ屋敷の遺品整理は大変!注意すべき3つのポイント
ゴミ屋敷の遺品整理は、想像するよりもはるかに大変です。
注意すべき点にも、目を通しておきましょう。
ゴミ袋やダンボールを多めに準備する
ゴミ屋敷の遺品整理は、まずは大量のゴミを除去しなければなりません。そのため、ゴミ袋や段ボールは多めに準備しておきましょう。自治体指定のゴミ袋は、必要に応じて各種購入しておいてください。市販のゴミ袋も小分けする際には、非常に重宝します。
片付けの途中で、ゴミ袋やダンボールがなくなってしまうと作業が中断してしまうことも。スムーズに進めるためにも、前もって多めに準備しておきましょう。
貴重品がゴミに紛れてしまう
ゴミ屋敷の遺品整理を進める際、ゴミが大量にあるため貴重品がゴミに紛れてしまう恐れもあります。
たとえば、複数人で片付けを始めた時に、おのおの片付けていると意思疎通ができにくくなり重要書類をゴミとして捨ててしまう恐れも。紛失してしまうと、相続手続きや届出など大幅に遅れてしまいます。
- リビングや寝室の引き出し
- 仏壇の引き出し
- 食器棚の引き出し
- 整理ダンス・洋服ダンスの奥
- カバンやバッグの内ポケット
- 本棚・本の間
- 冷蔵庫
貴重品は、上記の場所に収納することが多いので、意識的にチェックしてみましょう。
不用品処分の負担が大きい
ゴミ屋敷の遺品整理は、処分するものがたくさん出てきます。家財だけではなく本来捨てるべきだったゴミもたくさん残っているため、分別して捨てるにもかなりの労力を伴います。
しかも、自治体の一般ゴミの回収は、曜日や回数が限られているのでそのタイミングで出さなくてはならないため、都合が合わないこともあるでしょう。
特に、大型粗大ゴミの処分は、体力的にも時間的にもにもかなり負担を強いられるもの。現実問題として、自分たちで片付けられないゴミ屋敷の場合は、専門業者に相談しましょう。
ゴミ屋敷の遺品整理は難しい?業者に任せるべきレベルとは?
ゴミ屋敷の片付けや遺品整理は、遺族だけで進めるにはどうしても限界があります。一定のレベルに至っているようであれば、専門業者に任せるのが賢明です。
以下に当てはまるかチェックしてみてください。
間取りが3DK以上
まず、ゴミ屋敷が3DK以上なら、業者への依頼を検討しましょう。部屋数が多ければ多いほど、ゴミの処分は増え、遺品整理に至るまででも時間がかかります。
広い一軒家や3DK以上のマンションだと、遺族だけで取りかかっても終わらないケースも多々あります。
害虫を頻繁に見かける
次に、ゴミ屋敷で害虫を頻繁に見かけるようであれば、まずは駆除が必要です。むやみに、片付けを始めてしまうとダニやゴキブリなどの害虫に刺されたり感染症にかかったりする恐れも。
その点、ゴミ屋敷の専門業者なら業務用の薬剤を使って駆除してくれるので、安心です。
粗大ゴミが大量にある
家電や家具、健康器具、コレクションなどの粗大ゴミが大量にある場合も、ゴミ屋敷の専門業者に任せましょう。実際、自分たちでタンスやベッドなどを玄関先まで運び出しするにしても、困難な場合も。
回収業者なら、移動・搬出・処分まですべてお任せできて、負担はほぼありません。
身近で手伝ってくれる人が充分いない
ゴミ屋敷の遺品整理を始めるのに、身近で手伝ってくれる人が充分いない場合は、現実的に無理があるでしょう。
人手が足りずに始めてしまうと、手伝ってくれる方にしわ寄せがいってしまうかもしれません。ゴミ屋敷の片付けで、ケガや体調不良になったとなると、お互い気を遣う事態にもなるでしょう。
安全にゴミ屋敷の片付けから遺品整理を終えるためにも、このような場合は、業者の力を借りましょう。
ゴミ屋敷の遺品整理を業者に依頼【活用したいサービス内容】
ゴミ屋敷の遺品整理を依頼すると、「どのようなサービス内容が活用できるのか?」を把握しておくとさらに効果的に利用できます。
順番に説明しましょう。
仕分け・貴重品の捜索
遺族では、思い出が蘇り遺品整理が進みにくい場合もありますが、遺品整理業者は気持ちに配慮しながら手早く丁寧に仕分けしてくれます。
ゴミ屋敷の遺品整理だと特に、貴重品が見つからないケースもあるでしょう。ゴミ屋敷の仕分け作業段階で、見つかった貴重品類は、紛れ込まないようにその都度、専用ボックスに保管。
また遺族では見つかりにくい貴重品も、遺品整理業者は引き出しやファイルなど細部までくまなく捜索していきます。保管した貴重品は、業終了後に一点ごと報告があるので安心です。
不用品の搬出
仕分けで出た不用品は、迅速に搬出します。大型で重量のある家財でも、プロのノウハウでスムーズな運び出しが可能。2階以上から階段を使った搬出ができない家財は、窓から吊り下げて降ろします。
経験豊富なスタッフが、安全に迅速に運び出すので何より安心です。
不要な家財の買取
遺品整理業者では、テレビ・エアコン・タンスなどの不要な家財の買取も行っています。家財をリユースする販路を持っているためです。比較的新しいものや価値のあるものなら、中古市場でも需要があると判断され買い取ってもらえます。
これにより、ゴミの削減にも役立つほか、遺品整理費用の削減ができるので魅力的なサービスでしょう。
清掃・除菌消臭作業
一連の遺品整理が終わると、ほうきや掃除機を使って簡易清掃までやってくれます。また、害虫や悪臭が発生している場合は、害虫駆除・除菌消臭作業をオプションで依頼可能です。
特にゴミ屋敷の場合には、壁や床などに悪臭が染みついています。市販の消臭剤では傑作ことができない悪臭です。そのため、専門業者による除菌消臭作業で消臭が必要に。安全性の高い薬剤を使った消臭・除菌をしてくれるので安心です。
ゴミ屋敷の遺品整理の費用相場【間取り別】
実際に懸念されるのは、ゴミ屋敷の遺品整理にかかる費用でしょう。
以下の費用相場を参考にしてください。
間取り | 費用相場 |
---|---|
1R・1K | 30,000~80,000円 |
1DK | 50,000~120,000円 |
1LDK | 70,000~200,000円 |
2DK | 90,000~250,000円 |
2LDK | 120,000~300,000円 |
3DK | 150,000~400,000円 |
3LDK | 170,000~500,000円 |
4LDK以上 | 220,000円~要見積り |
参照元:みんなの遺品整理
同じ間取りでも、ゴミ屋敷のレベルや除菌・消毒作業などのオプションの有無によって費用が変動します。業者を絞り込む際には、費用相場とかけ離れていないか相見積もりをお願いしましょう。
ゴミ屋敷の遺品整理を業者に任せるメリット3つ
もはや自分たちだけでは、ゴミ屋敷の遺品整理ができないレベルなら、プロの手を借りて作業を進めるほかはありません。
業者に任せるメリットを紹介します。
体力・心身の負担を軽減できる
遺品整理業者に任せると、体力的な負担を大きく減らせます。また、遺品整理は精神的な重圧もかなりあるものですが、業者のアドバイスや相談をしながら進めることで、戸惑いや不安を払拭できるメリットも。形見分けや供養などについても相談できます。
プロならではのノウハウで、遺品整理が終わるまで迅速に対応してくれるので、気がかりになっていた遺品整理の悩みがより早く解消できます。急ぎの場合は、即日対応も可能です。
予想以上に出てくる大量のゴミもまとめて片付けてくれる
ゴミ屋敷の遺品整理だと、予想以上に大量のゴミが出てきますが、業者なら一括で処分してもらえます。もちろん、遺族による分別や搬出も不要。プライバシーの配慮も万全です。
業者は、事前の見積もりで最適なトラックを用意し、全て運び込んでくれるので非常にスムーズです。積み放題プランなら定額で、まとめて不用品を片付けられます。
業者によっては遺品供養もできる
故人の愛用品、神棚・仏具など、そのままゴミとして捨てるのは心苦しい場合、遺族が安心して手放せるために、希望に沿った方法で供養まで対応できる業者もあります。
業者施設や提携寺院で、読経やお焚き上げによる供養が利用できます。故人のものだからこそ、供養して悔いなくお別れしたい方におすすめです。
ゴミ屋敷の遺品整理は専門業者に相談しよう
ゴミ屋敷状態の部屋の遺品整理についてご紹介しました。
遺品整理ができないと、いつまでも部屋は片付かないまま。さらに、ゴミ屋敷を放置すると場合によっては周辺の家にも迷惑をかかります。故人の供養のためにも、近隣への影響を未然に防ぐためにも、早めに専門業者に相談しましょう。
『粗大ゴミ回収・不用品回収・ゴミ屋敷清掃のパイオニア!粗大ゴミ回収サービス』は、24時間・年中無休で無料見積もりに対応しています。遺品整理に精通したスタッフが丁寧に対応していますので、安心してご相談ください。
急に転勤が決まり、家族で引っ越しをすることになりました。
来てもらってから処分したものがどんどん出てきて予定よりも増えたのですが、全部引き取ってももらえたため、引っ越し準備がスムーズに行えました。